『権利擁護支援人材養成研修』(11/22、燕市)【報告】
平成28年11月22日(火)、全国権利擁護ネットワーク主催の標記研修を、燕三条地場産業振興センター「リサーチコア」にて開催しました。
昨年から全国各地で展開されている本研修を本県燕三条エリアで実施いただけたことは大変意義深く、県内各地で日々権利擁護支援に奔走する関係者はもとより、遠く県外(富山・石川)からの方々も含め、総勢38名の参加を得ることができました。
午前中はまず、同ネットワークの上田さんから「事案の見立て/支援の組み立て」と題して解かりやすい講義をいただきました。「対症療法は支援の一部でしかない」「本人の考えることと支援者の考えることは違う」「その支援に根拠はあるか」等といったことばの数々は、初任者のみならずそこそこの経験を積み重ねてきた参加者にとっても普段の関わりを見直すきっかけになったものと思います。
昼の休憩をはさんでの後半は知多地域成年後見センターの今井さん進行による、複合的な課題を抱える事例についてのグループワークが行われました。今回の参加者はほぼ福祉関係者で占められましたが普段あまり接点のない職域の参加者同士があえて混在するようなグループ分けとし、事例そのものも高齢・障害それぞれの領域にまたがる内容でしたが、ほとんどの方が初対面同士ながらも熱心な討議を展開し、軽妙かつ時に鋭い今井さんのファシリテーションと相まって、実際にケースを見立てて支援を組み立てる絶好のトレーニングとなっていました。
終盤は再度上田さんによる事例のまとめと講義で締めくくられました。「支援は闘いだが、本人と闘うのではなく本人の支援ニーズと闘うのだ」というフレーズは、多くの参加者のやる気の導火線に火をつけた ことでしょう。
当日は朝から福島県沖の地震(当地で震度2)で文字どおり揺り起こされ、研修中もわずかながら余震に見舞われるなど少々落ち着かない時間帯がありましたが、それらをものともしない充実した研修であったことは参加者アンケートからも窺うことができ、無事終えられたことに胸をなでおろした次第です。
(燕市社会福祉協議会 吉藤則彦)