生む権利(強制不妊だけでは終わらない)
世界的にはいろんな出来事が起きている昨今ですが、権利擁護の分野で昨年の
大きなトピックスは強制不妊治療の最高裁大法廷判決だったように思います。
この判決の影響は大きなものがあり、被害者に謝罪をしてこなかった政府が謝罪をはじめ
(各種自治体も右をならえです)、救済立法も変更され、こども家庭庁が事務局となって
補償事務を積極的に進めています。判決前の行政対応はいったいなんだったんだろうと
思わせる動きでしたが、司法が司法らしい働きをしたということでもありました。
さてこれからの問題は、その先にあるように思っています。司法的解決は表面
的には金銭賠償の話しでしかありません。障害者がこどもを産むことに対する心
配(差別)は、いまだに日本社会に存在しており、中絶はいまでも行われていま
す。こどもを産んだらGHを追い出すという法人もありました。こういった社会
的差別にどう取り組むのか、謝罪をして金を払ったら終わりという問題ではあり
ません。
さらに局面を進めますと、障害者、とくに知的障害者に対する医療が十分では
ないことが指摘されるべきだと思っています。適切な医療がうけることができな
い、きちんとした食事を与えられない、そうして体が弱っていく(枯らす支援と
いう人もいます)。今年はそうした問題にも目を向けていきたいと思っています。
とはいっても私が目を向けたところでたいした話にはならないので、みなさま
よろしくお願いいたします。