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あれから8年

2016年7月26日 午前に神奈川県の県立施設である津久井やまゆりで悲惨に事件が起きました。
いうまでもない、この施設の元職員である植松が施設に侵入して19人の障害者を殺害、そのほか多数の負傷者を出すという戦後、最大の虐殺事件が起きた日です。いまから8年前のことです。

しかし植松被告の死刑が確定し、当時の建物は取り壊され、すべては過去のものになっているように思います。その後、中井やまゆり園での虐待、愛名やまゆり園での虐待、厚木精華園での虐待など、神奈川県立施設の虐待がつぎつぎ登場し、神奈川県の県立障害者施設の課題が浮き彫りになっています。虐待は入所であれ通所であれ、GHであれ、どこでも起きますが、根底にある課題は、職員ひとりひとりが障害者を能力のある一人の人格をもった人間であるという意識、認識をもつことができるかどうかです。障害のあるかたはできないことは山ほどあります。言葉のない方との意思疎通は難しいでしょう。だからこの人たちは能力のない人だ、意思のない人だと簡単に思い込んでしまうのです。
でも違うのです。言葉のない人であっても「意思」はあるのです。できることもあるのです。そうした意思や能力を職員がくみ取れるかどうか、それが課題なのです。
神奈川県では津久井やまゆりの事件を受けて当事者目線の条例をつくり改革に取り組んいます。しかし、ひとりひとりの職員にそれが浸透するのは容易ではありません。道のりは長いです。しかしあきらめることはできません。